Automne

愛と哀しみの果てのAutomneのレビュー・感想・評価

愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)
4.2
ひとりの女性が第一次世界大戦の前後を強く生き抜いてゆく物語。『ストーリー・オブ・マイライフ』とも共通した、前時代的な世界で理不尽なことにも粛々と耐えながら粘り強く諦めず生きていくさまに感動した。
長尺の映画は手を出してみようと思わないと食指が伸びないのだけれど、今日観ていて、ひとりの人間の生を描くには、人生だなあと思えるには、3時間くらいあったほうがじんわりと響くのだなと実感。全盛期メリル・ストリープは美しすぎるし、芯があって魅力的。1910〜20年代の英国ファッションも素敵すぎた…!
想い出を良いものとしてでなく、現在の悪い状況をさらに悪くするもの“worse”と言い切る強さ、さまざまな人が生きては死に、全て流れてゆく無常感。ラストの墓跡に向けての言葉も刺さった。
デニスの動物と感覚を同じくする実存的な生き方も好き、彼にとっては1日は永遠だし、それはマサイ族と同じものなのだ。だから彼の葬儀にマサイ族の影がちらついたのは演出として花丸すぎてなんかあげたいくらい。
ライオンやヌーでどうやって撮ったの?みたいなシーンばかりで凄い。飛行機に乗って見るフラミンゴの群れis最高🦩
アフリカの大自然とひとりの女性の強い生き方を感じられる名作です🫰
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