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愛と哀しみの果てのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

愛と哀しみの果て(1985年製作の映画)
3.3
アイザック・ディネーセンの自伝(回想録)「アフリカの日々」、ジュディス・サーマンの伝記、そしてエロール・トルゼビンスキーの原作をもとに、シドニー・ポラック監督が映画化した一大ロマン。
原題:Out of Africa  (1985)

1913年、デンマークの資産家の娘(メリル・ストリープ)はスウェーデンの貴族(クラウス・マリア・ブランダウアー)と"便宜的な"結婚をし、翌1914年イギリス領ケニアへ渡る。
コーヒー農園を経営したり、現地の子どものための学校を作ったりするが様々な困難にみまわれる…。
夫が愛人を作る一方、彼女はサファリでハンターの仕事をしているイギリス人(ロバート・レッドフォード)と愛し合うようになる…。

1913年に始まった物語は、第一次大戦を経て、1931年のデンマークへの帰国で終わるが、この間のお話は見てのお楽しみ。

「先が見通せないように地球は丸いのだ、と」

「何ものも所有することはできない。一時預かるだけだ」

「紙切れ一枚で関係が深まる訳じゃない」

「元は彼らの土地。奪ったのは私たちです」

「彼は私のものでも、誰のものでもなかった」

この映画の一番の見どころは、デイヴィッド・ワトキン撮影によるアフリカ東部の美しい風景や野生動物の姿。
ジョン・バリーの音楽もよい。
なお、作家カレン・ブリクセン(アメリカ(英語)版はアイザック・ディーネセン(男性名)と使い分け)の作品を映画化した「バベットの晩餐会」は必見。
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