敵の見た目と背景の変化だけじゃ誤魔化せないほどにシナリオがワンパターンで、煌びやかなVFXで取り繕ってはいるが、実際にやってることは敵が襲ってくる→なんやかんやで勝つの繰り返し。
なんとなーく凄い映像が流れ続けるだけで満足できる人にはいいのかもしれないが、ストーリーに期待しているとあまりのシナリオの薄さとマンネリ具合に辟易してくる。
キャラクターのうつし方もひたすらに表面的で、主人公が舞台装置以外の何物でもないのが更にストレス。
内面の掘り下げが薄いせいで“指輪の誘惑に耐え続ける”という主人公の凄みが一切伝わってくることもなく、傍目にはたまに出てきてはウジウジしてるだけ。
肝心の主人公を尺の都合で周りからひたすらに接待を受ける姫のような描き方しかできないなら、いっそいない方がマシ。これならサムの方がよっぽど主人公然としてた。
こんな浅い人物描写でキャラクターに思い入れが湧くはずもなく、名前のある人物が死んだとて感情は一切揺さぶられない。
中身の無さとは裏腹に時間だけは長いのがちゃんと苦行。
ゲーム・オブ・スローンズでファンタジーへの苦手意識が薄れてた矢先にこのシリーズを見てしまい無事トントンに。
