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ガンファイターの最後のodyssのレビュー・感想・評価

ガンファイターの最後(1969年製作の映画)
2.7
BS録画にて。

昔気質の保安官と町の住民が対立し、辞職を拒む保安官が追いつめられていく様子を描いています。

初老の保安官を演じるリチャード・ウィドマークを始め、俳優陣も悪くありませんが、脚本がもう一つうまく出来ていない、というか説明不足なのが気になりました。

鉄道も通り、道路には初期の自動車も登場していて、町の近代化をはかろうとする住民と、昔気質の保安官との対立には、もう少しちゃんとした説明が必要だと思います。

保安官や住民同士の昔の経緯についても同じことが言えます。自殺した住民とその息子の関係についても、保安官の言葉だけで済ませるのは少し簡単に過ぎるでしょう。

郡の保安官の言葉で、町の住民の持つ差別性が分かるように、住民が単に近代的な正義なのではないし、むしろ保安官の側に筋を通そうという意識が見える。
そうした矛盾含みの葛藤がしっかりと描かれていれば、佳作になり得たのに、惜しいと思いました。
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