pledge＝誓約。
定年退職を迎えた日に起きた少女強姦殺人事件。殺された少女の母親と交わした“絶対に犯人を捕まえる”という誓約に取り憑かれた男が迎える結末とは…。
ジャック・ニコルソンの演技力で観客の心臓を抉ってくる全く救いのない映画。流石に残酷すぎる。定年退職後、店を買ってガソリンスタンドを経営しながら釣りを楽しんだりまったりと過ごしていてもどうしても“誓約”が離れず事件のことを考えてしまう主人公。妄想がひどくなり幻覚のようなものを見るようにもなってしまう。それでも地元の人と交友関係が出来たりして順調に生活できているかと思ったらまた事件のことを考えてしまう。もう忘れてくれ！と観客が思ってもやはり主人公は“誓約”に取り憑かれていて過ちを犯そうとしてしまう。本当に主人公は悪い人じゃなくてめちゃくちゃ善人なのにこうなってしまうのかと結構心にくる映画だった。これもジャック・ニコルソンの演技力があってこその結果だと思う。どんどんおかしくなっていく男を違和感なく演じていた。リアリティがありすぎてカットしたあとの撮影裏が全く想像できなかった。久しぶりの体験…。ショーン・ペンすごいもん作るな…。
同じジャック・ニコルソン主演でショーン・ペン監督の「クロッシング・ガード」も観てみたくなった。本当にジャック・ニコルソンが今も生きていたらもっとすごい、観客を魅了する映画が生まれたんだろうと考えると時間っていうのは残酷だと気付く。
