アッバス・キアロスタミ3部作の2作目。
1990年、イラン北部で実際に起こった地震から半年後。
『友達のうちはどこ?』に出演していた少年の安否を確認するため、キアロスタミが息子を連れて被災地へ向かう。
フィクションとノンフィクションの境目が曖昧な、ドキュメンタリー風の作品だった。
キアロスタミは被災地を巡るなかで、親族を亡くした人々と出会っていく。
その姿からは、困難なことがあっても生活を続けていく人間の逞しさを感じられた。
また、イランの人々の死の捉え方は、日本人からしてみれば新鮮なものであった。
ただ、映画としては正直つまらなかったし、ラストも消化不良だった。