良すぎる…。『友だちのうちはどこ？』で撮影した村が大地震に見舞われ、主役の少年の安否確認するために監督親子が車で向かう。
場所の知らない友達の家を少年が探し回る前作に対し、今作はその時の少年を監督が探し回る。
被災地の現状や現地の人の痛々しい姿に胸が苦しくなったが、途中で急に本作が“映画”だとメタ発言されて妙な気持ちになる。
監督親子が本人ですらないし、何なら親子でもない素人らしい。確かによく見ると別人。キアロスタミ親子で被災地に出向いたのは事実らしく、それを“映画”にしたわけだ。
長回しの超ロングショットがあまりに良い。その間にも生存者たちの人生は続いている。日本人からすると地震は身近な存在だけど、それに命を奪われるのは誰のせいでもなく地震のせい。生き残った人の今を優先することも大切だよなと改めて考えた。
