特殊部隊の元教官であった初老の男がかつての教え子であり連続殺人事件の犯人である男を追う姿を描いたサスペンスアクション。
「エクソシスト」のウィリアム・フリードキン監督が描くふたりの男の緊迫感溢れるチェイス劇。トミー・リー・ジョーンズ演じる特殊部隊の元教官でサバイバルと追跡のエキスパートの初老の男がベニチオ・デル・トロ演じるみずからが完璧な人の殺し方を教えたかつての教え子を追う映画。息つく暇もないほどにチェイスが続く。序盤のナイフ格闘のシーンが見どころ。今作の魅力は派手な銃撃戦ではなく無駄のない素早く人を殺すための格闘。ふたりの名俳優による格闘は見応えがあった。映像自体はそこまでこだわりを感じなかったが恐らく洗練されたものを作りたかったのだと思う。物語も意外性のあるものはなくて男と男の命懸けの戦いをシンプルに描いていてよかったと思う。生々しい一流の格闘は派手な爆破や銃撃戦が続くアクションよりも見応えがある。格闘シーンについては本当に凄い映画だと思う。そこまで長い映画でもないので一見の価値ありだと思う。
