たくはち

ロリータのたくはちのレビュー・感想・評価

ロリータ(1962年製作の映画)
3.5
変態おじさんが変態おじさんを殺してしまう話。

おっさん主人公が少女ロリータに心を奪われ、身を滅ぼしていくという変態的な世界を観せるのが主題だが、残念ながら主人公の俳優の演技が微妙で心の情動が分かりにくいため、テーマが薄れていた様に思う。
(ピーターセラーズの方は素晴らしく良い)
それでも音楽の使い方が素晴らしく、辛うじて男の感情が伝わってきたのは良かった。

ラストを先に見せておいて、始めは普通だった男がどうなってしまうのかをサスペンスとして描く脚本も良かった。

市民ケーンを思わせる屋敷と絵画を銃弾が貫いて始まるオープニングがとてもカッコ良かった。

均整の取れたカメラワークなどいつものキューブリックっぽさが他の作品より全面には出ていない印象な作品。
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