すずす

キング・オブ・キングスのすずすのレビュー・感想・評価

キング・オブ・キングス(1927年製作の映画)
4.2
セシルBデミル監督によるキリスト教エピック大作。描かれているのは、キリストが病の子を治す奇跡を起こし、弟子が集いはじめてから磔刑と甦りまで。

当時は画期的カラー(冒頭、終盤のみ)に、数多くの光学エフェクトを駆使した、神聖なるものの演出。
悪の側、ローマ兵や司祭の金ピカ衣装との対比はモノクロでもイキイキと表現されておほ、映画は当初、光の賜物だった事がよく判ります。

モノクロ、サイレントですが、迫力満点。豪華セットや美装は最高ランク。

ユダヤ大司教パラヤによる迫害、
最後の晩餐、
ゲッセマネの園、
逮捕拘留と弟子ユダの裏切りとペテロの嘘、
ローマ司教ポンテオピラトによる裁き。
鞭打ちと迫害、
民衆の間を歩む十字架運び、そして闇が訪れ雷鳴驚き、地割れが起こる磔刑場面は大迫力の特撮ディザスター映画で神々しさが満ちています。
そして、イースターの復活。イエスの周りには神々しい光、そして鳩が群れています。
光を纏ったイエスが12使徒の前に現れ、赦しを与え、イエスが街を包み込むカットで幕となります。

多くの中間字幕を福音書から引用したアイデアも巧みで、本物感を創り出しています。
キリストを演じたのは英国人俳優ヘンリー・ワーナー(キャプラ映画の脇役として知られる)は、今見ると少し違う気がする。
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