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ダブル・ジョパディーのkuuのレビュー・感想・評価

ダブル・ジョパディー(1999年製作の映画)
3.7
『ダブル・ジョパディー』
原題 Double Jeopardy.
製作年 1999年。上映時間 105分。
当初予定されていたジョディ・フォスターに代わってヒロイン役に起用された、アシュレイ・ジャッドの好演が光る。
もうチト深く書くと、初めはメグ・ライアンとブルック・シールズにオファーがいって断った後、ジョディ・フォスターがリビー役を射止めたが、フォスターが妊娠したため、アシュレイ・ジャッドに代わったそうです。
また、トミー・リー・ジョーンズは、この映画への出演で1,000万ドルを獲得したのにもかかわらず、33分以上経過するまで画面に登場しない。

『キャッチフレーズ』
殺人は必ずしも犯罪ではありません。
犯罪スリラー作品。

今作品のタイトルの
ダブルジョパディー
『同じ人間を2度殺す事はできない』
ちゅう法律は日本も採用してる。
日本じゃ確か、一事不再理やったかな。
そう呼び、それは、ある刑事事件の裁判について、確定した判決がある場合には、その事件について再度、実体審理をすることは許さないとする刑事手続上の原則で、
1981年から1982年にかけて、アメリカ、ロサンゼルスで起こった銃殺・傷害事件に関して三浦和義 氏にかけられた一連の疑惑事件が一事不再理で有名かな。
報道の過熱化(被疑者に対する人権侵害)や一事不再理の原則などの問題を投げかけた事件やし、今でも色んなとこで取り上げられてるし知ってる方はも多いかなぁと。
余談ながら、このロス疑惑で一躍有名になった容疑者の三浦和義 氏は、原則を持ちだして、釈放を訴えてたけど、アメリカの捜査当局は殺人共謀罪はまだ日本で裁かれていないため、アメリカで裁くことができるとして、2008年9月26日にロサンゼルスへの三浦和義の移送が認められ、同年10月10日、サイパンからロサンゼルスに身柄が移送された三浦氏は、ロサンゼルス市警の留置所に入れられ、
その日のうちにTシャツで首を吊って自死したとされてますが、死因は自死ではなく、他殺ではないかという説があります。
小生はドキュメンタリー書籍や新聞などでしか人物を知りませんが、この他殺説はかなり信憑性はあるかなぁと個人的には思てます。
また、余談の余談ながら、日本や他の国の未決囚から三浦 氏宛に獄中より来た手紙でお金の無心をした未決囚にはお金を送るなど、収容者の中には義賊と呼ぶ人もいたとか。。。
これは手紙と送金してもらった人に、その話を聞きましたが伝聞には変わりないですし、ホンマでっかレベルです。
ロス疑惑のように厳密には、今作品でも、同じ州または連邦政府によって裁かれた犯罪にのみ適用される。
故に殺人が別の州で発生した場合、別の州で発生した可能性があるものとは無関係に裁判が行われます。
実際には、有罪判決を受けた犯罪が発生しなかったことが判明した場合、有罪判決は取り消されることを踏まえたらナンセンスではありますが。
しかし、今作品はフィクション。
フィクション犯罪ドラマとしてあくまでも見たとき、今作品は面白かったです。
今作品は、上記のプロットホールを抜きにしたらよくできた知的な犯罪スリラーでした。
トミー・リー・ジョーンズは、『逃亡者』や『依頼人』とかで成功を収めた後、欠陥がありながらもタフな仮釈放係官を演じてましたし、主人公のリビーは、自分の無実を証明しニックを裁くこと、そして何より息子を見つけることを心に決め、リビーを追跡する展開はハっラハラしました。
テンポもいいし、緊密な演出、シャープな映像、そして確かな演技を備えた作品でした。
何よりもアシュレイ・ジャッドは巧みにリビーを演じてました。
今作品と、後にモーガン・フリーマンと共演した『ハイ・クライムズ』(2002年 )共に、彼女のなんちゅうても主役中の主役(当然主人公やけど)。
また、今作品では彼女がひたすら輝いてたし、冒頭のパーティーのシーンはそれを表してるかな。
その後、何としても息子を探し出そうとする、とても砕けた女性になっていくキャラの成長は見てて少しジーンときた。
もちろん、そこにトミー・リー・ジョーンズが加わり、さらに彼女を輝かせてたのは云うまでもないです。
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