三四郎

好人物の夫婦の三四郎のレビュー・感想・評価

好人物の夫婦(1956年製作の映画)
3.0
津島恵子が出てるからてっきり松竹映画だと思っていたら、東宝だった笑 日本画家である池辺良の飄々とした演技と津島恵子の良妻ぶり、そのいじらしさがなんともよかった。

一人旅を思い立った池辺良に津島恵子が「浮気しないでくださいね」とハッキリ言わず「あなたいやな事しないでね」と言い、池辺良も「俺も男だから確証はできない」と曖昧に言うところなど、夫婦の関係をうまく描いてる。池辺良の過去に過ちがあったとは言え、妻が一番大事で可愛いからこそ、ついいじめたくなる気持ちがあるのだろう。

隣の家の旦那さんのように、浮気していても「俺はしていない」と言い張るよりも、「俺にも間違いが起こる可能性はある」と言っておく旦那さんの方が、案外正直で信頼できるかもしれない。奥さんに心配されてかまってもらっているうちは、浮気なんてする気にならないもんね。
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