ふすまを用いて画面上から意識的に違う空間へと配置されていた家族が、「訪問者」の存在を通じて彼らを隔てるフレームを取り払っていく、至極単純な再生ムービー。
言わば三池版『家族ゲーム』なのだけど、なんの制約もなく自由に撮らせるとこんなにおぞましい映画ができてしまうのか、と畏怖する。これは不快さの度を超えすぎ。
その内容から『冷たい熱帯魚』を連想したけど、あれはまだかわいいモンです。
遠藤憲一による迫真の「これが我が家です！」のくだりは笑えたものの、エログロオンパレードのナンセンス劇は私にはちょっと合わなかったみたい。死姦はまだ耐えれるとして、母乳のシークエンスは本気で吐き気がした。
この映画を見たという記憶ごと消し去ったりできませんかね…？
