ペイン

ビジターQのペインのレビュー・感想・評価

ビジターQ(2000年製作の映画)
4.7
『ミッドサマー』のアリ・アスター監督が“三池崇史ベスト”に挙げていた本作…

筆舌に尽くしがたい凄まじいカルト怪作。私も三池ベストの1つ。

今は大量生産型商業監督として舵を切っている三池崇史だが、1990年代後半から2000年代初頭はまさに全盛期で、世界を戦慄させる攻めた作品を世に送り出していた。

そんな本作、あのミヒャエル・ハネケですら観たらおったまげそうな不条理で、歪で、厭な、笑うに笑えないナンセンスダークホームコメディドラマ。『ピンク・フラミンゴ』や『ソドムの市』に匹敵するカルト映画ぶりだが、知性を感じさせるハイセンスな作品でもあると思う。


現在は“強面だけど優しい”が売りの
主演の遠藤憲一だが、本作では近親相姦や死姦などあらゆるタブーに手を染めまくっている。ネタバレになるので具体的には言えないが“祭りだ祭りだわっしょいわっしょい!”と言いながら“ギコギコ”するシーンは特に大爆笑&戦慄。


内田春菊演じる妻の“母乳バズーカ”、“母乳洪水”も圧巻の一言。三池崇史のフェミニズム映画、母乳回帰映画である。
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