『ミッドサマー』のアリ・アスター監督が“三池崇史ベスト”に挙げていた本作…
筆舌に尽くしがたい凄まじいカルト怪作。私も三池ベストの1つ。
今は大量生産型商業監督として舵を切っている三池崇史だが、1990年代後半から2000年代初頭はまさに全盛期で、世界を戦慄させる攻めた作品を世に送り出していた。
そんな本作、あのミヒャエル・ハネケですら観たらおったまげそうな不条理で、歪で、厭な、笑うに笑えないナンセンスダークホームコメディドラマ。『ピンク・フラミンゴ』や『ソドムの市』に匹敵するカルト映画ぶりだが、知性を感じさせるハイセンスな作品でもあると思う。
現在は“強面だけど優しい”が売りの
主演の遠藤憲一だが、本作では近親相姦や死姦などあらゆるタブーに手を染めまくっている。ネタバレになるので具体的には言えないが“祭りだ祭りだわっしょいわっしょい!”と言いながら“ギコギコ”するシーンは特に大爆笑&戦慄。
内田春菊演じる妻の“母乳バズーカ”、“母乳洪水”も圧巻の一言。三池崇史のフェミニズム映画、母乳回帰映画である。