菩薩

階段通りの人々の菩薩のレビュー・感想・評価

階段通りの人々(1994年製作の映画)
4.2
こいつは一体なんなのか…悲劇なのか喜劇なのか…。文字通り階段通りの悲喜こもごもな訳だけど、なんとも意地の悪い=大好き。とりあえず路上で立ちションするババア、朝一発目にしては量が少なすぎる。不幸話は飯が食える、上がりは下がり、下がっては上がるが人生ならば、下がりきったが先は上がるしか無いと。上を見ればキリが無く、下を見たってキリが無く、真ん中で踊るのが人生なのだと。人生は「ふりだしに戻る」が無いすごろくみたいなもんで、ゴールまで1を出し続けて刻んでいく奴もいれば、6の連発でさっさと駆け抜ける奴もいる。もっと分かりやすく言えば桃鉄みたいなもんで、銀河鉄道カードで一発で目的地に辿り着くやつもいれば、キングボンビーに取り憑かれる奴もいると、出雲のそば屋は独占したいし、長崎のびわゼリーも欲しいけど、マイナス収益の佐渡の金山が大当たりする事もあれば、せっかく集めた農林水産物件が天災でおじゃんになる事もあると、ちなみに俺は静岡のおもちゃ工場から始めるタイプです。人生いろいろ、男もいろいろ、女だっていろいろ咲き乱れるが勝ち、生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党に入りたい。この作品観た人は、きっと毎朝の通勤ラッシュの際に頭の中に「剣の舞」が流れる事でしょう…やられたぜ…。豆→栗への微かなレベルアップ。
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