だーあま

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!のだーあまのレビュー・感想・評価

2.5
愛犬シロのお尻に装着された爆弾は地球を破壊する事のできる威力を持っており、そのため国際的組織に半ば拉致的な形で保護されており、野原一家はシロを奪還するというお話だったような…。犬一匹に地球の存亡が懸かっているという状況で、シロを奪還しに行く野原家の頭の中がよくわからない。たしかに命は大事だけれども、一つの命に地球の存亡が懸かっているという、例えるならば両方に葛藤を積んだ天秤が片方に極めて偏っているという図式で野原家はそれでもシロを助けに行くものなのか?福田赳夫前総理はハイジャック事件のときに「一人の生命は地球より重い」という言葉を残したが(先程調べた)、野原家の行動は戦後の日本的なある種の能天気さを反映しているのだろうか。情に流されてころりと騙されやすい流石の私でも、野原家はちょっとあたおかなんじゃないかな?と疑問を持ってしまった。
過去作の『宇宙のプリンセス』にしろ、天秤の片方に懸かっているものがすごく重たすぎるのでもはや葛藤の余地が無いのだ。野原家のその異常な行動原理の動機を「家族愛」で無理やりにおし通そうとしても私はいまいち納得できなかった。
あと、冒頭のケツ星人?たちがケツケツ言いながら宇宙船の中でダンスを踊っていたのがなんだかすごく異常な光景で怖かった。