相当昔から映画の存在は知っていて、
でも観る機会が無くて、
だけど『どんな映画?』っネタバレが全く聞こえてこない不思議な作品でしたが、ついに観ました。
なるほど、ネタバレ聞こえてこない訳です。
面白いか?と言われたら微妙ですが、好きか?と言われたら『好きです』この作品。
気になったのは
そういう演出が斬新だった時代の作品なのかも知れませんが
『意味のないシーン』が所々に散りばめてあって、人によっては『?』って思うとこがあります。
ただ眺めてるだけで何も起こらない、とか
意味あるんだろうけど無さそうな、というか。
基本、映画はストーリー的に無駄なシーンや無駄なセリフは一切ありません。
一見無意味に見えても後のフリだったりするのが普通です。
しかし映画もリアリティを求める部分があるのですから、ストーリー的に無駄な会話やシーンが存在しないのは不自然です。
普通の生活には無駄な会話や無駄な行動(他者から見て)がいっぱいですからねw
ですから過去にも無駄なシーンや無意味な会話を散りばめる作品は幾つかありました。
タランティーノの『パルプフィクション』なんかは顕著です。
でも映画は基本的に無駄が無い訳ですから
(観客がストーリーを追うのに混乱するから)
そういう演出は、映画とリアリティのせめぎ合いなんですね。
そういう意味でこの『オネアミスの翼』は下手な例だなぁと思いました。
あとこれは個人的な趣向で、貞本氏のキャラクター作画がどうも好きになれない。(あくまでこの映画のキャラクター)
これは皆さんどう思われたんでしょうね?
変な話、別の人のキャラクター
もっと柔らかくて感情表現が豊かに行われるキャラクターだったら
この作品は大化けして、ジブリ作品みたく崇めだて祀れていた様なきがします。
散々悪く書きましたが、映画作品として大変素晴らしいクオリティで
全くトンチンカンな異世界ではなく、
我々の住む世界に非常に似た進化を遂げてたどり着いている異世界の設定がしっかりしていて凄いなぁと。
小さな小物から動体や動く看板の仕組みにまで、細部に渡って『有り得ない』構造物や機械が無いファンタジー世界を見事に構築しています。
アニメ『映像研には手を出すな』のメンバーが、更に突き詰めて活動して行って、たどり着く先の映画って感じで
そういう見方で観てみると面白いかも知れません。