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この愛に生きてのとぽとぽのレビュー・感想・評価

この愛に生きて(1988年製作の映画)
3.0
邦題に恥じぬコテコテ王道メロドラマど直球。愛し合う二人に世間の風当たりはキツく待っているこれからは前途多難。あの頃期待していたキラキラ光り輝く未来は何処へやら先に進んだつもりが遅れを取り置いていかれる、うだつの上がらぬ日常に取り残されていくみたい。僕たち私たちは何かを棒に振ったのか?学園映画の始祖で神的存在ジョン・ヒューズのミューズだった赤毛ショートカットのモリー・リングウォルドが『ロッキー』や『ベストキッド』の監督と組み岐路に立たされたディーンから大人への階段に挑んだ本作。アボーションかアダプションか、夢か現実か、相手か自分か、二人の今か将来か、いつしか押し付けあい罵り合うように。そして旦那はビールに溺れ外出ばかりするようになる。若い二人(とりわけスタン)が如何せん現実味に欠けるけど、コッテコテ昼ドラ感もまた僕の愛する80年代っぽい。妊娠や駆け落ちといった障壁に誰もが共感しうる見えやすい葛藤、メロドラマ要素を活かしきれていないかも。

「若いって良いわね」「私たち離れ離れになるのよ。人は別れると変わってしまう」「僕たちは違う」「ティーンは不潔ね、好きになったらガムまで一緒なの?」「君一人で妊娠したのか?」「娘は一人で妊娠したの?聖母マリア様ね!」「この世で家庭ほど素晴らしいものはない」
勝手に関連作『卒業』『JUNO』
TOMATOMETER17 AUDIENCE71
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