大恐慌も底を打った33年という時勢を反映したような、ホームレスのエディが寝床を追い出され、「build a little home」という「青空の下に住めばいいさ」みたいなミュージカルシーン(これがなかなかいい感じ)から、古代ローマならこんな目に合わないとかいってローマ時代にとんじゃう、っていう流れが素晴らしい。(個人的に)
ローマ時代にいてもちょくちょく世相を反映(特に歌の歌詞)しているバランス感も好き。
バークレーのミュージカル部は万華鏡感は薄いが、相変わらず豪奢。ゴールドウィンガールズが裸体を長い髪で隠して立っているのはかなり当時としては際どかったのでは?
ラストはベンハーのパロディか?早回しの馬レースでのスラップスティックコメディで、「ローマで起こった奇妙な出来事」のラストのような怒涛のテンション。
いや、わりとこの辺りのカンターものは好きだわ。