のふのふ

ディパーテッドののふのふのレビュー・感想・評価

ディパーテッド(2006年製作の映画)
5.0
〝俺は環境の産物ではない。環境がこの俺の産物なのだ。アイリッシュは自分で奪う〟

【ネズミ】のお話。
マーティンスコセッシ監督作の中でもお気に入りの一本!
レオナルドディカプリオ、マットデイモン、ジャックニコルソン、マークウォールバーグ、アレックボールドウィン、マーティンシーンといった豪華キャストの演技アンサンブルも見応え抜群ですね!
製作にはブラッドピッドの名も!



ボストン南部、通称「サウシー」。
絶大な支配力を持っていたアイリッシュマフィアのボス、コステロ。組織を内部から崩そうと警察は新人警官のビリー・コスティガンを潜入させる。一方、コステロはスパイとして新人警官のコリン・サリバンを送り込んでおり警察の捜査は筒抜けになっていた。お互い素性を隠して潜入生活を続けるビリーとコリンだったが、やがて警察もマフィアも内部に通報者がいることに気づき、お互いの情報源を使って、通報者を突き止めようとする...。
香港映画「インファナルアフェア」のハリウッドリメイク。







本作の中心となるのは、アイリッシュマフィアのドンであるコステロ(ジャックニコルソン)。
そして、コステロが警察側に潜り込ませたコリン(マットデイモン)、対して警察側がコステロ側に潜り込ませたビリー(ディカプリオ)の2匹のネズミ!




救いの手が差し伸べられた黒人ではなく、不当に差別され続けたアイリッシュ。
今作での警察官など誰もやりたがらない危険な仕事に就く人も多かったそう。
〝何者かには必ずなれる。教会では教えない。ガキの頃言われた、警官か犯罪者になるのとな。俺ならお前にこう言う、銃と向き合えば違いはねぇ、そうだろ〟というコステロの台詞も印象に残りました!






そんなジャックニコルソン演じる、アイリッシュ系マフィアであるコステロ。

〝俺は環境の産物ではない。環境がこの俺の産物なのだ。アイリッシュは自分で奪う〟
もう冒頭のこの台詞だけで、のし上がってきたコステロの凄みが伝わってくる!

怪演にも近いジャックニコルソンの演技は見応えありますね!
(コステロのモデルになったのは実在したアイリッシュマフィアのホワイティバルガーという人物。ボストン南部のこと含め、本作のメイキングも見応えありました!)





彼はのし上がってこれた自分の教えを、息子のように手をかけてきたコリンやビリーにも伝えていく。
〝男なら自分で道を切り開け。誰も与えない。自分で奪え、【我は服従せず】〟
これがまた終盤にグサッときてしまうんです。
コステロがある人物から〝あんたに息子はいない〟と言われるシーンはつらいものがある( ;∀;)ぅぅ...






そして、
どちらともネズミという、コリンとビリーの対比もおもしろかったですねー!
〝みな別の顔を持って生きている〟
だとしてもこの2人は無理しすぎー!笑
これは毎日胃がキリキリでしょうね( ;∀;)



あとアイリッシュパンクの雄、ドロップキックマーフィーズのサウンドもアツい!!!
一回ライブ行ってみたいバンドです((o(´∀`)o))




以上、「ディパーテッド」!
タイトルは〝死者の魂〟。
野心や誇りを持つこと。
そして、使命感と頑な信念を貫くこと。
ある人物の野心の象徴とネズミ、このラストカットはグッとくる!
オススメです!

また、今年Netflixで配信されるスコセッシ最新作は「ジ・アイリッシュ」!
こちらも楽しみですね((o(´∀`)o))


ちなみにマーティンスコセッシ監督でトップ3をあげるのであれば、この「ディパーテッド」と「ウルフオブウォールストリート」と「シャッターアイランド」と「タクシードライバー」と「レイジングブル」と「サイレンス」と「アビエイター」と「キングオブコメディ」の3作品でしょう!
はい、3作品です!本人がそういえばそうなんです
のふのふ

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