Neki

ファイト・クラブのNekiのネタバレレビュー・内容・結末

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ジェンダー心理学?的な観点からの批評をちょろっと読んだが、読んでなくてもそういう印象を多かれ少なかれ受けると思う。あのマッチョなヘミングウェイとバトルしたいんだもんね。

セブンではジョンドゥ、
今作では主人公が名無しの権兵衛。

睾丸を取った人たちのブリーフケアやタマが転がる描写、その他セックス、暴力、ホモソーシャルなセルフ軍隊まで出てくるのにいざとなったらやることはタマ切りなのはどうしてだい。まあ、実際のタマ切りは全部未遂だけども(そもそも主人公はピストルを咥えさせられてはじまって、そのピストルを自らにぶっ放して終わる♂)去勢が最大の恐怖なのか。

IKEAに囲まれたソーシャルリッチでクリーンな世界では擬似的な去勢状態にあるのかもしれない。そんな世界で他者の精神的苦痛を追体験しながら生の実感を得ていたところに(擬似的なおっぱいに抱かれて泣いていたところに)、本物の女性がズカズカ入り込んでくる。となると一転、肉体的苦痛へと自らを追い込む。


冒頭、映像の後に主人公のモノローグから物語が始まるけど、その後のサブリミナル・ショットによって信頼できない語り手問題が浮上する。
"タイラー"がバイト中に仕込んでたポルノ映画の差し込みがなぜ物語にも登場するのか…しかも最初から最後の最後まで。
ユージュアルサスペクツ的なやつ。

でもこれって、なんかハッピーエンドな雰囲気じゃん。メタファーとしての第二次性徴期を経て成熟する物語なのだろうか?

ブラピの最高傑作だと何かで読んだことがある本作、うん、本当にそうだと思う。
自己解放の物語と言われるのもよくわかる。が、安易に多感な青少年に観せられるものでもない笑 性的な表現というより暴力性の方で。どこで何を誘発するかわからない。PG12でいいのか…

感想レビューでどこまでを書いて何を書かずに済まそうか悩んだ。書いてみたら特に大したこと言ってなかった笑
面白かったのでまた観る〜
Neki

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