ロロノアゾロ

ファイト・クラブのロロノアゾロのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
2.0
★★【凡作】

ファイト・クラブ(Fight Club)は、1999年製作の米映画。日本では1999年12月11日に公開。チャック・パラニュークの同名小説の映画化。

不眠症に悩む主人公。がん患者や結核患者の会に参加して、生を実感するというよく分からない展開でストーリーは進む。最終的に主人公は「オルター・エゴ(二重人格)」であったというオチです。主人公の名前が終盤まで明かされないなど、オチに関してはよく観察しないとわかりませんね。上司の前で自分自身を殴るなど伏線としては上手に張り巡らせています。このオチだけを見ると大したことない作品ですが当時はまあ斬新だったんでしょうね。時代が本作を色褪せさしています。同監督の「セブン」も見ましたが、僕は彼の作品はあまり好きではないですね。好き嫌いが分かれる作品でしょう。前置きが長いですし、途中の伏線解釈も分かりづらくあまり、スッキリは出来ないです。二重人格というオチ自体は主人公が記憶の無いところで色々と都合よく物事が進むので言ってしまえば何でもアリと言うことになってしまう。まあ二回見たくなると言う点では良質な作品と言えるかもしれませんが。ただ、ブランド品に満たされるが生の実感を手に入れられない主人公が資本主義社会への皮肉である点は評価出来るところでしょう。最後のビル爆破シーンは資本主義の崩壊を表します。どちらかというと本作はそのメッセージを強く表現する映画ということで認識する方が本作が語り継がれる理由が分かるでしょう。