美大生A

ファイト・クラブの美大生Aのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.5
デヴィットフィンチャーの不思議な世界観の代表作。
何気に観たことなかった。
悪そうなブラピと真面目そうなエドワードノートンのキャラクターや外見含め、配役のコントラストがすごくいい味を出している映画だと思った。
エドワードノートンって見る度具合良くなさそうだし、弱々しい役とか演じてること多いけど、狂気的な側面を持ってそうな感じを常に感じてぴったりな役だとおもった。ブラピは狂気的な演技をやらせたら右に出るものはいないのでは?ってぐらい最高だな。
結局デヴィットフィンチャーってセリフの言い回しとか、言語的な部分がすごく心惹かれる監督だと思った。癌患者のセミナー的なのに通ってる主人公がヘレナボヘムカーターに棲み分けをしようと提案する会話とか、飛行機の中でブラピと繰り広げられる会話とか。
不眠症に悩まされるエリートな主人公が、自己を解放していく感じがリアル。殴られることで得られる痛みや性欲の開放に先走って、生の喜びみたいなものを確かめている感じとかが特に。悪組織のボスっていうまるでジョーカーな設定に、一体どうなってしまうんだろうっていう期待を持ててよかった。二重人格ストーリーは今でこそよく扱われる印象だけど、この当時はかなり新しい切り口だったんだろうな。
美大生A

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