紫のみなと

幸福の条件の紫のみなとのレビュー・感想・評価

幸福の条件(1993年製作の映画)
3.9
日本公開時、映画館で観ました。当時凄い話題でした。「セントエルモスファイヤー」「昨日の夜は…」「ゴースト」等の青春映画で絶頂を迎えたデミ・ムーアが、当時は憧れで、大好きでした。本作はボブでも綺麗。
エイドリアンライン監督だけに、映画を面白く撮ること間違いなく、テーマやキャストも含めて(夫婦の友人である弁護士のキャラとかも)映画的でめちゃくちゃ良かったけど、若者だった私はラストの結果に「えーつまらん」となんかパンチが足りんとガッカリ、もう老い先短いグレートギャッツビーのレッドフォードが可哀想に思った記憶があります。
この映画の主題は、人それぞれの道徳観や倫理観などで考え方が全く違ってくると思いますし、年齢やその人の体験によっても、愛があるとかないとかに関わらず、許すか許さないか、忘れるのか忘れないか、また男女の性の差も関り非常に複雑で、具材としてはどうにでも調理できる古今東西永遠のテーマかと思います。
人生は単純明快じゃなく、歳とって観ると、高感度の高いカップルだけにこういった結末を迎えることができてよかったね、と思えるように。デミが着ている白いドレスはいただけませんが。