このレビューはネタバレを含みます
ちょうど10年前、高校生の頃にTSUTAYAでレンタルして見たけれど、すごくいい映画だったという印象しか残っていなかったので再視聴。
いや、もう本当に改めて観てよかった。
こういった事件を題材にした作品の中でも悪人や八日目の蝉、紙の月のような作品に自分はとても惹かれる。理由として、犯人側のこころの弱い部分や温かい部分どの側面にも強く共感するし、いつでも犯人側になる可能性を自分にも秘めていると感じるからなんだろうな。
満島ひかりのお父さんの台詞
「あんた、大切な人はおるね?その人の幸せな様子を思うだけで、自分までうれしくなってくるような人たい。
おらん人間が多すぎるよ。
今の世の中大切な人もおらん人間が多すぎったい。大切な人がおらん人間は、なんでもできると思い込む。自分には失うもんがなかっち、それで自分が強うなった気になっとる。
失うものもなければ欲しいものもない。だけんやろ、自分を余裕のある人間っち思い込んで、失ったり、欲しがったり一喜一憂する人間を、馬鹿にした目で眺めとる。
そうじゃなかとよ。本当はそれじゃ駄目とよ。」がとても印象的だった。
結局寂しい同士の人間の恋愛は破綻するのだ。