人間に子供をさらわれた父親の魚の奮闘を描いたアドベンチャーバディドラマ。
ピクサー・アニメーション・スタジオのアニメーション作品。
オーストラリアのグレートバリアリーフのサンゴ礁でカクレクマノミのマーリンは、妻と一緒に稚魚の孵化を楽しみにしていたが、ある日バラクーダの襲撃により奥さんと卵の殆どを食べられてしまう。マーリンは、奇跡的にひとつだけ残った卵から孵った稚魚にニモと名付けて大切に育ててきた。学校に通うことになったニモは、初日に好奇心から人間のボートに近づき、ダイバーに捕まり連れ去られてしまう。マーリンは、出会ったばかりのナンヨウハギのドリーと共にニモを救うべく旅立つ.....
臆病で神経質なマーリンと物忘れが激しいが前向きで明るいドリーのバディによる冒険が繰り広げられる。
サメトリオに捕まったり、チョウチンアンコウの誘惑、猛毒のクラゲの密集地帯の突破、海流に乗って回遊しているカメの大群との出会い、クジラに飲み込まれたり、漁船の網にかかったり、ペリカンに捕まるなど、数々の困難と出会いを繰り返しながらドリーと信頼や友情を築き、マーリンは成長していく。
一方、人間に捕らわれた稚魚のニモも水槽の中で仲間と出会い奮闘する。
本作では先入観にとらわれずに様々な相手と接することの大切さも描いている。健忘症の相手であったり、怖いサメでさえも接し方によっては仲良くなれる。いわゆる多様性の重要性ですね。
父子の関係も微笑ましく、笑いと愛情と絆がいっぱい詰まったハートウォーミングな作品です。
「行っておいで」
2023.8 フジテレビで鑑賞（土曜プレミアム・吹替：佐藤恵子 訳）
第76回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞（2004年）
