このレビューはネタバレを含みます
ゲディアと恋に落ちるけどシエテと結婚させられ、ゲディアといちゃついたのがバレた哀れなマリタは市中引き回しの末に極刑に処されるのでしたというお話。ツィツィコレがいい顔しすぎ。
前半、村のさまざまな人々が生命力溢れて描かれるさまが素晴らしかったです。コミカルさもあり、「殴り返してきますよ」のところは大好きでした。
ただマリタ周りの話が進むと、マリタ自身は美人という以外は殆ど人格化されないためにピンとこないところが多かったです。意図してやってるのかなあ。
村の因習と革命との対比はどうかと思いましたし、革命の足音と言われても演出としてどうなんだろう。ラスト、村の異端な人々が保守的反動的な因習を看破するという視点に至っては白けました。プパラの物語もそれ自体は面白くともその告白は唐突に過ぎるように。最後のモノローグも蛇足に感じました。
映像の鮮烈な色彩の美しさもあり、印象的なシーンも多く、人々のキャラが立ちまくってたのは楽しかったですが、肝心のマルタの描写に疑問を抱いてしまった作品でした。