うにたべたい

月光仮面のうにたべたいのレビュー・感想・評価

月光仮面(1958年製作の映画)
3.9
日本特撮ヒーロー番組の元祖というべき作品・月光仮面の劇場版1作目。
テレビ版の"どくろ仮面編"を2部構成にした1作目で、本作と次回作で完結する内容となっています。
そのため、ラストは非常に中途半端なところで終幕になっていて、話の区切りとかそういうのではなく、まさかのここでというところで終わったが意外でした。

平和産業のための新しいエネルギー研究の末できた、「中村博士」の作った"HOジョー爆弾"の実験の最中、"どくろ仮面"と名乗る謎のスパイ組織が現れ、爆弾の機密が入ったカバンを盗まれてしまう。
中村博士と共に実験をしていた「赤星博士」は、すぐに"祝探偵事務所"へ連絡を取るが、名探偵「祝十郎」は、インドで起きた難事件の解決のため、インドへ向かっていた。
一方でどくろ仮面のアジトでは、カバンの中が空だったことがわかり、次こそは爆弾の設計図を手に入れるべく、中村博士を狙う。
月光仮面登場までそこそこ尺があるのですが、間延びした感じはせず、1958年放映のモノクロ映画ですが、今見ても飽きずに夢中で見れました。

どくろ仮面の不気味さ、卑怯さは今見ても心を揺さぶるものがありますね。
なお、月光仮面の正体については、対視聴者向けにも秘密ということになっています。
明らかに祝探偵がそうだと思われるのですが、決定的な変身シーンなどはなく、決定的な場面は描かれません。
アラビア風のマスクを普段どこに隠し持っているのか、颯爽と現れては二丁拳銃をぶっぱなします。イキな野郎です。
ストーリーは端的言うと爆弾の設計図を巡って、月光仮面とどくろ仮面がしのぎを削り合う展開です。
ストーリーが二転三転し、または見終わってアクションシーンの印象が強く残りました。
当時、大ヒット作だったからでしょうか、かなり気合いの入った作品と思いました。

ストーリーについては次回作を見るまで何とも言えないところもあるのですが、とりあえず次も見たくなる内容です。