YAZ

痴人の愛のYAZのレビュー・感想・評価

痴人の愛(1949年製作の映画)
4.0
京マチ子のナオミ観る

谷崎潤一郎原作の初映画化
戦前に映画化試みるも倫理的に
更にナオミ演じる女優が見当た
らずで断念
戦後間もない昭和24年カストリ
文化真っ盛りの中ようやく実現
したスキャンダラス作

フリル付いたブラとパンツで登場する
京マチ子に観客は度肝を抜かれたのが
容易に想像出来る
肉感的なボディ、とりわけ脚を強調した
ショット、マジメ一本な男を手玉に取る
アメとムチの使い分け
京マチ子以外には考えられません
大映デビュー二年目の大抜擢に見事に
応えております(翌年「羅生門」なのは
更に驚きです)

ラストは男社会を意識したのか原作と
変えてますが、男が女を飼い(言葉悪い
ですが)自分好みに育てようとする男権
を体で破壊しようとするナオミです
当時の女性達はどう観たのでしょうね。
女性お断りの雰囲気だったのかも

ナオミの遊び相手が太陽族のようなのが
とても興味深い。ナオミ育てる中年男の
室内も欧米風で畳の部屋も無い。
戦争の影も全く無い。
京マチ子の出現含めの異色作であります
YAZ

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