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気狂いピエロのGijoeGoのレビュー・感想・評価

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
3.7
ゴダール作品は難解じゃないかと避けていたがアトロクの特集でようやく鑑賞。

アート系でシュールかと思ったらちゃんとストーリーがあって感情移入も出来て面白かった。詩を読み上げるところから始まり終わる文学的な側面とクライムストーリー的な側面が合わさりさらにラブストーリーがベースにありまったりとしたスピードで展開していくのも興味深い。

ヴィジュアルセンスも良く、何しろジャン・ポール・ベルモンドとアンナ・カリーナが映ってるだけで絵になる。ロケーションも抜け感と同時に孤独感があってイイ。
アクションスターだけでなく繊細な役もちゃんとこなすベルモンド凄い!
アンナも登場時と中盤〜後半の変わりようが同じ顔なのに別人みたいでこれも凄い!

ほとんど即興芝居らしいからか会話がリアルだったり虚構だったりフワフワと浮遊感に包まれる。

詩的な独唱がいつしか2人になり最期を迎えるのが愛おしくも切ない。
そんなに気が触れたようには見えないから悲しい。

フェルディナンがつらなそうにしていた
パーティで何故か途中から女性達がトップレスになるのが謎だった。照明の色も意図的に原色に変えられたり、ラストは自身の顔を青に塗る所はアートっぽい感じはした。
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