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気狂いピエロのordinalのネタバレレビュー・内容・結末

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

自由奔放、勝手気儘!
(体の)曲線が魅力的な短い生命(線)なんだから感情の赴くままに走れ~!というメッセージを感じた。
どこへ行くにも縫いぐるみを持っ(振り回し)ている娘と漫画を大事に抱えている男がイイ車を盗んで島へ逃走する幻想のような場面は、まるで子どもたちがごっこ遊びで想像の世界に浸りはしゃいでいる様に見える。実際、縫いぐるみの中にはリップが入っていて男は小説家のようだが。お金が無いと言いつつ大金を海に流しちゃったり"一文無し"なのにどうにか(はたからみれば)楽しそうな生活が送れていたりと、現実感に欠けるところも人生を単なる気まぐれな遊びに見立てている様に感じさせる。
終盤船の上で、女はフランスの国旗を背にブルーのパンツと白いTシャツ、赤い上着(着ずに振り回している)という2重トリコロールの画面を披露しており、時々映るネオンの色も赤青白であるため、フランスの国が所々で意識される。

序盤、夜道のカラフルな光をくぐる車内での女による「表面的」話は、原因を戦争から地震に変えて村上春樹が引用していたっけ。
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