『21グラム』を観た。
結構、気になっていて観れていなかった作品。
観るための一歩が踏み出せなかったが、一緒に観る人がいると、その一歩が踏み出せたりするわけで、感謝。
おかげで、新しい映画の扉が開いていく。
と長い前置き(笑)
ストーリー自体は、好きなやつ。
3人のストーリーラインが、時系列も含めて入り組んで進んでいく構成。
ストーリーラインが変わる時のサインを拾えなかった私は、理解するのに一苦労であったが、『あ〜、こういうふうにバラバラにして配置するのか〜』と、感心しきりであった。
上述の難解なストーリー展開のせいで、3人の心理描写がボケてしまっている、とご一緒した方は、言っていたが、なるほど、と、後から思った次第。それほど、自分はストーリーを追うのがやっとでした。
『ショーン・ペン』
『ナオミ・ワッツ』
『ベニチオ・デルトロ』
の3人のストーリーライン。
『ショーン・ペン』
は、安定の演技なんだが、なんかちょっぴりいっちゃってる感じを出して欲しい、と思ってみてしまう自分がいるわけで、不思議な違和感。演技はやっぱりうまいですが。
『ナオミ・ワッツ』
が1番印象的だったかもしれない。
愛憎入れ替わるシーン、ハンパなかった。
それでいて、ショーンさんとの絡みもなんか良いのです。
あんまり作品を観たことがなかった役者さんなので、他の作品も観てみたいと本作の演技を観て思いました。
『ベニチオ・デルトロ』
役では、1番救いのない役。
作中のナオミさんの悲劇の元凶なのだが、そんなダメ男を好演していた。
本作を思い返すと、女性が象徴的だったかもしれない。ショーンさんのパートナーは、死に直面したショーンと向かいあい、新たな生への執着をみせる。
ナオミさんは、失われた生の悲しみに囚われ、もがき苦しむ。
ベニチオの奥さんは、パートナーが引き起こした悲しき出来事から、家族を守るために奔走する。
生は死を招き、死もまた生を招く。
悲しみも喜びも伴い、やってくる。
しかし、人生は続いていく。
そうか、これは女性たちの物語なのか。
難解なパズル、生と死に翻弄されつつも強く人生を生きる女性たち、そんな物語を観たい方はぜひ。