ゴト

イースタン・プロミスのゴトのレビュー・感想・評価

イースタン・プロミス(2007年製作の映画)
3.8
イギリスのロンドンを舞台にロシアンマフィアの抗争を描いた映画。この作品自体も面白いけど、「ヒストリーオブバイオレンス」と比べてみるとより面白さを感じられるのではないか。観ている途中に感じたけど、今作と対になっているような気がする。

大西洋を隔てた東西で、暴力に対する捉え方というか、在り方みたいなものはそれぞれ違うのだろう。今作がタイトル通り東なら、もう一方は西ということなのだと思う。それを銃とナイフという形で、見た目にも分かりやすく差異を出している。主演はどっちもヴィゴ・モーテンセンだしね。

どっちが面白いかは好みが分かれると思うけど、印象としては「ヒストリーオブバイオレンス」は皆のヒーロー。「イースタンプロミス」は孤高のヒーローという感じ。

前者はアメリカ国民の暴力に対する考え方に疑問を投げかけている。で個人的には後者の方が好きかな。シャツをデニムにインして銃をぶっ放すアメリカンな感じも全然好きだけど、髪型をキメて、スーツに身を固め、タトゥーの入ったヴィゴ・モーテンセンがカッコ良すぎる。カトリックやプロテスタントとも違う、東方正教会的な雰囲気もまたツボ。

クローネンバーグなのでどっちも描写はハード寄りです。
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