ゆみモン

良人の貞操 前篇 春来ればのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

良人の貞操 前篇 春来れば(1937年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1937年。
原作:吉屋信子
監督:山本嘉次郎

この作品は前後篇に分かれていたが、現在残っているのは再編集版だと思われる。

いかにも新聞連載の流行小説の映画化らしい雰囲気がある作品だ。
親友同士の加代と邦子。邦子の夫・信也は、加代にも心惹かれるものを感じていた。加代の夫が事故死して、未亡人となった加代に、信也は仕事を世話したり子どもを可愛がったり…と親切にしていき接近していく。

展開がわかり易い典型的な不倫メロドラマなのだが、なかなか面白かった。この時代の風物や衣装、結婚観…などがよくわかる。愛か友情か等というテーマも永遠のものだろう。
内容はドロドロなのに、濡れ場も修羅場もない。邦子が優し過ぎるというか、物わかりが良過ぎるので、淡々としている。
信也が一番自分勝手で情けない。