Lalka

コミタスのLalkaのレビュー・感想・評価

コミタス(1988年製作の映画)
3.9
ドン・アスカリアン追悼(1949年 - 2018年10月6日)

これがまた意外と忙しない。ロケーションで見せ、台詞少なめの長回し。照明や色彩が抑えめと言えば大体好み。なのだけど、基本何かが動いてる。カメラがゆるーく動いているか空舞台でも何かしら仕掛けがあるという具合。で、これが意外とどんなこと起きたっけ?となってしまうし、間のせいでなんか仕掛けに間抜けな印象を受けてしまうところがある。

コミタスとアルメニアのジェノサイド。これは彼の国の有名なもの2つを扱っているわけですが、さて以下、映画そのものとは特に関係のないことを。キリスト教を国教としノアの箱舟がたどり着いたアララト山でも有名なこの国は国境の隔たりでとても行きにくいところらしい(近年トルコとの国交が開かれた)。そんな土地に対しぼくがずっと知っていたのはシステム・オブ・ア・ダウンとティグラン・ハマシアン(コミタスの演奏もある)。つまり音楽経由ですけど作品のネタとしてはそそるものだったのです。

手元にあるコーカサスのガイドブックにもやはりお隣のジョージアの映画は詳らかだがアルメニアはそれほど情報がない(アルメニア映画については「圧倒的な映像の力」「イメージの連鎖」などと書いてある。アゼルバイジャンはより目ぼしいものがないらしい)。
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