エイデン

アメイジング・スパイダーマンのエイデンのレビュー・感想・評価

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巨大企業“オズコープ社”で働く両親を持つ少年ピーター・パーカーは、ある日 父の仕事部屋が荒らされていることに気が付く
それを知った父リチャードは慌てた様子でピーターを兄ベンとメイ夫妻の家へと連れて行き、しばらくここで過ごすよう言いつけると、妻メアリーと共にどこかへと出掛けてしまう
そのまま両親は飛行機事故で帰らぬ人となり、やがてピーターはカメラと機械いじりが好きな地味な高校生に成長する
ある日 ピーターは、ベンおじさんの手伝いで家の地下に行ったところ、亡き父リチャードが生前に預けたというスーツケースを見つける
中には父が見知らぬ同僚と写った写真をはじめ大したものは入っていないように見えたが、その中に“00 崩壊率の数式”なる資料が隠されているのを発見
ベンおじさんは、リチャードと一緒に写っている人物がカート・コナーズという人物であると明かす
調べてみるとコナーズはオズコープ社で働く博士で、異種間遺伝子交配を用い“弱者のいない世界”を作ろうとしているらしかった
後日、ダメ元でオズコープの本社“オズコープ・タワー”を訪れたピーターは、偶然 研修生に間違われて中に潜り込むことに成功する
世界的な爬虫類学の権威であるコナーズにも気に入られたピーターだったが、同時に主任研修生をしていた片想い中のクラスメイト グウェン・ステイシーに正体がバレてしまう
何とか見逃してもらったピーターは、偶然にもぶつかったスーツ姿の男の持つ資料に“00”という文字が書かれていることに気が付き跡をつける
すると彼はバイオケーブル開発室の人物と会っており、興味を惹かれたピーターはその部屋へと忍び込む
そこでは様々なクモを飼育して、その糸を研究している様子だったが、ピーターは手違いで機械を止めてしまう
慌ててそこを飛び出したピーターは、勝手に出歩いたことでグウェンにも追い出されるが、同時に首筋に潜んでいたクモに噛まれてしまうのだった
その帰り道、ピーターは突如として感覚が鋭敏になり、力も強化され壁や天井に手が引っ付くようになり驚く
戸惑いながら帰宅したピーターは、首筋であのクモが死んでいるのを発見、自分の身体に何か異変が生じていると自覚する
翌日 コナーズの自宅へ向かったピーターは、彼に身分を明かし、父リチャードのことを尋ねる
コナーズとリチャードは、かつて異種間遺伝子交配について研究をしており、リチャードは凄まじい結果を残したクモを作り上げたと言う
しかし彼は研究データと共に消え、コナーズの研究は行き詰まっていたのだった
そこでピーターがあの資料に書かれていた数式を提示すると、コナーズは研究の突破口になり得ると期待を寄せ、また研究室に来るよう頼む
また後日 ピーターはコナーズと共にトカゲの遺伝子から失った四肢の再生を可能とする薬品の開発に成功
ところが帰宅したピーターは、メイおばさんを迎えに行く約束を忘れていたことをベンおじさんに叱責される
鬱憤の溜まっていたピーターは、反発して家を飛び出すが、それがきっかけとなり彼を追いかけていたベンおじさんは強盗に撃たれて命を落としてしまう
深い後悔と悲しみに襲われたピーターは、犯人を探し出すためコスチュームをまとって悪党退治に明け暮れるようになり、やがてその存在は“スパイダーマン”として世間に知られるようになっていく



マーベル・コミックスのスパイダーマンを題材にしたヒーロー映画

サム・ライミ監督の3部作が終わり、製作陣や主演俳優も変えリブートという形で再スタートした作品
それにより、ポップでコミックチックだったサム・ライミ監督の『スパイダーマン』3部作とは雰囲気がガラリと変わり、ややシリアスかつ現実感ある雰囲気になっている
またグウェン・ステイシーがヒロイン、“ウェブ・シューター”を使って糸を出すなど、原作からそのまま引っ張ってきた設定も多い
また死んだ両親の謎をはじめ、含みのあるミステリー要素も垣間見え、続編構想も踏まえた大きな絵の一部であるというワクワク感も楽しい

最新のVFXを使ったスタイリッシュなアクションに関しては完全にパワーアップ
対するヴィラン“リザード”も過去には実現しなかったであろう気合いのフルCGキャラクターとなっていて、時代の変化を感じさせてくれる

前述のアクションはもちろん、打ちのめされながらも立ち上がる心情や、親愛なる隣人として皆に愛されるヒーローとしての姿など、魅せ方に関しては徹底的に上手い作品
製作側もかなり力を入れており、本作の公開前から続編企画が動いていたほど
かなり面白い作品ではあるものの、MCU作品人気の波もあり興行的には前シリーズに及ばなかった
それにより前作以上に不遇のシリーズとなってしまったものの、面白いのは何度でも言うので続編合わせて是非観てほしい
エイデン

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