群青

アメイジング・スパイダーマンの群青のレビュー・感想・評価

3.5
サム・ライミ版の4が頓挫して企画されたリブート。サム・ライミ版の3が2007年な訳だから、ちょっと早い気もする。

リブートなので設定はもう一度高校生からになっていて、ピーター・パーカーはソーシャル・ネットワークで有名になったアンドリュー・ガーフィールド。

前シリーズのピーターであるトビー・マグワイアは本当に冴えなくて地味。好きな女の子とも面と向かって話せない、繊細な役だった。
今回のマーク・ウェブ版ピーターはトビーより高校生らしく不器用な感じもある。どこか抜けてて子供っぽさが強い。要は未熟な感じが強い。この未熟さが軽口叩きみたいなのにもなってるのかな。
友人への公開処刑やベンおじさんの復讐とかがとにかく若者っぽくなりふり構わずで、いたたまれない。

スパイダーマンの秘密もすぐグウェンに言っちゃう。あれー?言っちゃうのー?って感じだった。

前シリーズの葛藤というのは、好きな相手だからこそ秘密を教えたいし一緒にいたい、だが教えてしまうと狙われるかもしれない。という板挟みがあってそれが非常に共感出来た。

今回のスパイダーマンが燃えないのはここだ。あれ?悩まないじゃん、という。
良い所はスタイル。
アンドリュー君は細くて、スパイダーマンのようなピッチピチのサイズに合ってるね!でも肝心のコスチュームデザインがダサい!
特に目の部分。いや元々このコスチュームは変態もといダサいんだけど今作は一際ダサい。ダサいというよりなんだか悪人面。言ってしまえばちょっと、怖いんだよなー

ヒロインはMJではなくグウェン。演じてるのはエマ・ストーンだけどこの人がめっちゃ可愛い!前シリーズのキルスティンダンストも可愛かったけどこっちはひたすらキュート!ピーターとの掛け合いはお互い気持ちはあるものの恥ずかしい感じが見事。
というか、観てるこっちが恥ずかしくなってくるという笑
今作がきっかけで2人がリアルで付き合うというなんとも微笑ましいエピソードも。

ヴィランはリザード。
リス・エヴァンスは個人的にはノッティングヒルの恋人のイメージが強かったけど、今作は知的な感じ。ただ行動原理などちょっとパワー不足。なんだ、トカゲ王国でも作りたいのか?笑

前シリーズはヒーローであることの責任、というものだったが
今作は親子、特に父と子ども。

ピーターとお父さん。
グウェンとお父さん。
ジャックとお父さん。と言った感じで分かりやすい笑
んーでもなんか薄いんだよなぁ。
ヒーローとして自覚するエピソードが雑な気がする。

しかし、アクションはやはり素晴らしい。中でも教室でのバトルシーンが秀逸。前シリーズとの差別化なのか、狭い空間での戦いが多い。教室もそうだし、地下水道も。だからこそ、スパイダーマンの素早い縦横の細かいアクションがあってかっこよかった!こういう撮り方というか表現もあるんだね!


そうは言っても悩めるスパイダーマンという面では、やはりあのトビー・マグワイアの醸し出す雰囲気が良かった。あれがあるからこその“等身大”なのだと思うので総合的にはサム・ライミ版が上かな。

なんだかんだかっこいいんでオススメはオススメ笑
群青

群青