よーだ育休中

アメイジング・スパイダーマンのよーだ育休中のレビュー・感想・評価

4.0
幼い頃に両親を喪くし、叔父の家で育った青年Peter Parker(Andrew Garfield)は、地下室で父親の鞄を見つける。かつて父がオズコープ社で異種間遺伝子交配の研究をしていたことを突き止め、同社の研修生プログラムに潜り込むが、そこで遺伝子組換されたクモに咬まれてしまう。


Grim Come out to
Grinning Socialize~♩.•
Ghosts † ‎〜𐭜 ᜊ°ཫ° )ᜊ
† ┏┛R.I.P┗┓ †

(^ΦωΦ^ o[ テイタートッツを食べてみ隊 ]o

ーWith great review comes
great friends on Filmarks.🕸🕸


◆ You've been living with so many unresolved things.

Sam Raimi × Tobey Maguireによる『スパイダーマン』のリブート作品。リブート版の監督はMarc Webb、主演はA.Garfieldが務める。ミッドタウン高校に通う冴えない青年がひょんな事から脅威のスパイダーセンスを授かり、市民の安全を守るスーパーヒーローとして活躍するという基本骨子はS.Raimi版と同様でした。

今作におけるスパイダーマンの特殊能力は驚異的な運動神経と感覚神経、指先を物体に吸着させる(これによって壁や天井を自由に動き回ることが出来る)もの。前シリーズのような天然の蜘蛛糸は生成できず、自作のウェブシューターを使用していました。Peter自信もシャイな理系でカメラが好きという共通項はありましたが、前シリーズほど陰鬱としたオーラはなく、控えめな好青年という印象です。

大切な叔父を喪ってしまう展開は前シリーズと同様ですが、今作のヒーロー誕生の背景には《叔父の死》だけでなく《父親の研究》というエッセンスが追加されていました。そこには《大企業オズコープ》が絡んでくるのですが、前シリーズに比べて今作は格段に企業イメージが悪い。

ヒーロー誕生のドラマは十分ですが、少し詰め込みすぎているように感じます。蜘蛛の糸のように複雑に絡まり、この点においては前作のシンプルで重厚なドラマの方が好みでした。


◆ If anyone's destined for greatness,
ー It's you, son.

スーパーヒーローのアクションについて、クオリティはとても高いです。前シリーズも摩天楼を飛び回るスパイダーマンの姿に圧倒されましたが、今作は更にパワーアップしていました。ジェットコースターに乗っているかのような主観映像や、スパイダーセンスを意識したようなスローモーションが効果的に使われており、臨場感が増していました。

サスペンス色を加えたことで、ドラマ性は薄まってしまっています。しかしながら、暗く重くなりすぎ無いようコミカルさをプラスしているのは良かった。Peterのキャラクターが前シリーズに比べて明るく軽くなっていたのも鬱映画にならないようにする為かもしれません。

これだけ詰め込んでおきながら、テンポが悪くないのは製作陣の手腕のなせる技でしょうか。物語はテンポ良くで進んでいきますが、メンタルを抉るような重めのイベントに対してもキャラクターが立ち止まらずにサクサク進んで行ってしまうため、感情の起伏についてはテンポが良いというレベルを逸して不安定にさえ感じてしまいます。みんな物わかり良すぎな。


◆ Come on home, Peter.
ー You're my hero and I love you.

リブート版において一番良いと感じたのはヒロイン。前シリーズでは三作目にMJの引き立て役として登場したGwen Stacyが本作のヒロインを努めます。Bryce Dallas Howardが演じていたGwenも良かったですが、今作のEmma Stone版Gwenも非常に良かった。

『ラ・ラ・ランド』や『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』で主演を務めたE.Stoneは、意思の強い女性の役がハマると感じています。前作において上品で聡明なキャラクターとして描かれていたGwenに、正義感と行動力が付加されたリブート版においては絶妙なキャスティングだったのではないでしょうか。

前作のPeter × MJのカップルにはそこまで感情移入をしませんでしたが、今作のPeter × Gwenのカップルは何だか応援したくなるのです。ロマンス要素は文句無しでリブート版に軍配。


NYPDの署長であるGwenの父親George Stacy(Denis Leary)も、ストーリーに良いアクセントを加えています。前シリーズにおいても自警団的なスパイディの立ち振る舞いに対して市民から賛否の声がありました。リブート版ではヒロインの父親を通して早くもスパイダーマンに対する否定的な見解が飛び出します。ヒーロー誕生の物語において、そのアイデンティティの確立まで描き切った今作には必要不可欠な存在でした。ロマンスパートのスパイスとしても上手く機能していたと思います。


ーLeave Gwen out of it. Promise me that.

ーYeah but those are the best kind.


𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄𓐄 𓈄
Dear.クラリスちゃん

昔観た時はライミ版と違いすぎて受け入れられなかったんだけど、改めて観てみると思っていたよりも面白かったかも(⌯'ᵕ'⌯)´-
ちょっと詰め込みすぎだなとは思うけど、マルチバースの概念を受け入れてしまえば、これはこれで全然アリだったな〜(٥ ˙꒳˙)゙