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猫が変じて虎になるのmitakosamaのレビュー・感想・評価

猫が変じて虎になる(1962年製作の映画)
3.8
スカパーにて。落語の「らくだ」をもとにしたコメディ。
戦後15年目くらいの公開当時の現代劇にアレンジしている。だが登場人物が久六・半次・ラクダの馬五郎と落後の名前そのままだ。

主人公久六(小沢)が生命保険の勧誘員で飲むと大トラになる酒癖の悪さで禁酒中。仕事の失敗の面目躍如で寿市に出張となる。
劇中で神奈川方面に向かっているので今の寿町かな?ドヤ街じゃないのかな??

電車での移動中、片目を刀の鍔で眼帯にしている怪しい男・半次(長門)と女医と同席に。
鍔の眼帯って…柳生十兵衛じゃないんだから。しかも普通に両目見えてるし(笑)

実は半次は殺し屋なのだが、間違って久六が依頼人から勘違いされる。この辺のすれ違いコントが前半の構成。

そして後半は殺す相手が半次の旧友・馬五郎だったと判るが馬五郎はフグで死んじゃう。
その後の無茶苦茶な流れで例のカンカンノウへ。

とにかくコメディとして以上にテンポが良いし、細かいギャグが尺短しと詰め込まれている。隙間無くギャグが繰り返される展開は、この時代のコメディとしては相当珍しいんじゃないか???
俳優陣もノリノリなんだよな。特に由利徹!

今作は久々のアタリでした。隠れた傑作!
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