たか

ミルクのたかのレビュー・感想・評価

ミルク(2008年製作の映画)
4.0
 ゲイをはじめとするマイノリティの人権を求め、ゲイ初の政治家になったハーヴィー・ミルク(アカデミー賞主演男優賞 ショーン・ペン)の実話です。この映画を知るまで、この話は全く知りませんでした...。
 男性同士が肉体的に絡むシーンも多く出てきており、その多さがゲイの作品である事を強調しているかのようでした。そしてゲイを抑圧する勢力に対して、ミルクは政治的に対抗するため立ち上がります。落選を繰り返したのちですが、当選できると言うのは、ゲイだけではなく、多くのマイノリティが差別を受けていた現実を裏づけていますね。
 でも政治家になると、謙虚さって忘れがちなのでしょうか?志を持って政治家になったミルクにも、少々おごりが垣間見られました。おそらく人並みのおごりですが、結局これが元で暗殺されてしまったように感じました。公衆の面前で狙撃されるのかと思っていたのですが、まさかこういう暗殺のされ方をするとは...彼も不本意だったのではないでしょうか。
 元々社会の役に立ちたいと心に秘めていたミルク、彼がゲイとして生まれてきたのは、その欲求を実現するためには必然なことだったのかも...と思う面もあります。
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