ガブXスカイウォーカー

ワールド・アパートメント・ホラーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.5
《あらすじ》
都会の中心にポツンと建つボロアパート・南海荘。ここに住むアジア人たちを追い出すため、地上げ屋から派遣されたチンピラヤクザ、一太は嫌がらせを開始するが、誰も動じない。そんな時、一太の周りでは突然天井板が上下にたわんだり、ラジカセが勝手に作動したりと、奇妙な出来事が頻繁に起こり出す。怒った一太はチェンソーでアパートを破壊しようとするが、ポルターガイスト現象が起こり、悪霊にとりつかれてしまう。住人たちは悪魔払い師を呼び、悪霊の正体が判明する。数年前、不法滞在のアジア人女性が仕事で責め続けられたことを苦に南海荘のトイレで首を吊ったのだ。その時、一太の兄貴分ヤクザたちも乗り込んできて乱闘騒ぎになるが、なんとか悪霊は封じ込められた。そして数日後、南海荘の住人たちはヤクザ、悪霊と共存しているのであった。


時代はバブルの91年。漫画家の大友克洋が地上げヤクザ、アパートに巣食う悪霊との戦いを通して不法滞在アジア人達のふてぶてしさを描く。だが、テンポが悪かったり、特撮もほとんどなく、クライマックスが盛り上がらず、アマチュア映画臭い。本作はあまり怖くないホラーコメディの珍作として期待せず観る程度がいいだろう。

なお、いまやトップ芸人の一人となった出川哲郎(当時27歳)がチンピラの弟分役で出演。まだ若くて痩せている。