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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーのmitzのレビュー・感想・評価

3.5
「ボクたちはみんな大人になれなかった」で伊藤沙莉がこの作品についてマウントをとるシーンがあるほど、1980年代のサブカルシーンではエポックメイニングとなった名作。
メタ虚構の中で「学園祭の前日」が永遠と続く世界。それに気付かず毎日を楽観的に生きる登場人物たち。その世界がラムちゃんの「今のままでいたい」という願いから生まれた異空間という刹那的な演出。恣意的な幸福論による独創的な世界観があり、同時にそれを崩壊させる「責任とってね」のワードセンスなど一気通貫のアナーキー作品です。
この作品を原作者 高橋留美子が「押井監督のうる星やつら」として認めなかったエピソード、また後のアニメーション作品に多大な影響を与えたことなど、日本映画史の語り草となったことには納得です。

トランキライザー!
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