ラムちゃんの夢があまりにも純すぎて泣ける。
押井守の色が全開でハリアーとか戦車とかメカニカルなものの頻出とうる星やつらでやる話とは思えない硬派な脚本とアニメーション表現でにわかでも作家性を強く感じる作品。
変わったアングルともはや凝りすぎてる言える演出とカメラワークが独特。
なによりこの作品が公開されたのが84年ってことが凄い。
映画におけるループものの代表作である『恋はデジャ・ブ』でも93年、ループものの名著『リプレイ』でも87年。
現在だとループものは濫造されてるけどそれだけ人気のある1ジャンルの作品を先んじて作ってるのやっぱ押井守凄い。
元がラブコメだからできるちょっとしたどんでん返しも秀逸だし終わらない夢の解決法も「あたる」という主人公らしいエゴに塗れた解決法でこれしかないという感じ。
前半のホラー的な演出も良かった。
特に1日がループしていることに気づき始めるサクラ先生と温泉マークのやり取りとか最高じゃん。
うる星やつらっていうコミカルな作品と不穏なホラー展開の親和性が非常に高い。
クレヨンしんちゃんの映画でもたまに似たようなことするけどそれに近い。
でもホラー演出の塩梅はクレしんのそれより丁度良くて見やすい。
