LEO

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーのLEOのレビュー・感想・評価

4.8
久々に鑑賞。
何度目の鑑賞だ?w

前作『うる星やつら オンリー・ユー』では原作人気から前評判はメチャクチャ高かったものの観客からの評価は低く、あの宮崎駿監督からも苦言を受けた押井守。
それが相当悔しかったらしく、「どうだ!」と言わんばかりにこの作品でやり返した形になった押井作品の原点であり出世作でもある。

ストーリーの構成やテンポ、話の盛り上げ方から終息まで無駄がなく、劇場版アニメとしては自分の中で未だにトップクラスに君臨しているが、前作の評価の低さ故に興行的には決して成功したとは言えない残念な作品。
更にストーリーに関しては原作者の事前チェックがあってストップが入ったろうに、押井守としては「高橋留美子より宮崎駿!」故に原作者がラストで描こうと思っていたであろう「あたるの告白」をこの時点でやっちゃったのは完全に反則。
激怒させたのも無理はない。
今なら「原作レイプ」と言われかねない…。

ちなみに押井守は、インタビューなどでいまだに何かというと宮崎作品を引き合いに出してコメントしているからしつこい事この上ない。(尊敬の裏返しかも知れないが)
そのしつこさ、根の暗さが影響してその後の作品は理屈っぽくなり過ぎで、自分としては本作が押井作品の最高傑作だと思っている。
同時に数ある「うる星作品」の中でもベスト1を付けたい。
LEO

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