往年の名作と名高い本作を今更ながら視聴。
感想をシンプルに表すなら「ループ物で見たい展開をバッチリ網羅していて満足」という感じ。
・じわじわとループの存在に登場人物達が気付いていく際の恐怖
・ループを解除しようと様々な検証をする過程
・ループの元凶との対峙
本作がアニメにおけるループものの基盤を築いたことを考えれば驚異の完成度だなぁと感じました。
個人的にとても好きなのは終盤で主人公がループを壊す過程ですね。
本作はかなり終盤まで主人公が主人公らしいことをせずに脇役の一人として日々を過ごし続けるのですが、終盤のある場面を境として一気に主人公としての風格を爆発させます。
そこまで主人公が脇役の一部に徹していたのもある種このクライマックスのためのフリだったのかなと。
ただ、元凶を一気に押しきってハッピーエンド!とはならないのでそこは少しカタルシス不足だったかなと個人的には思わないでもないのが数少ない原点要因でしょうか。
また、他に特筆する点を挙げるとすればラストの学校のアレでしょうか。
映画「インセプション」でもラストでよく似た手法を用いていましたが、見た後呆然とスタッフロールを眺めることになりますね。
人によって解釈は別れるでしょうが、自分はあのラストシーンはまだ、、、だと思っています。
君の目で確かめてみてくれ。
長々と書きましたが、展開はさることながら映像美も含め今見ても遜色無い素晴らしい作品です。
ループものが溢れている現在では斬新さは感じないかもしれませんが、それを踏まえてもループもののツボを押さえており楽しめるかと思いますので、古今のループ作品の礎を築いた作品として一度見て損はないと思われます。