まめだいふく

相続人のまめだいふくのレビュー・感想・評価

相続人(1997年製作の映画)
3.0
 『ザ・ファーム/法律事務所』『依頼人』などで知られるベストセラー作家ジョン・グリシャムが、初めて映画用に書き下ろしたオリジナルストーリーのサスペンス。

 敏腕弁護士リックが勝訴祝いのパーティで知り合った女性マロリー。彼女は頭のおかしくなった実の父親にしつこくつきまとわれていた。彼を強制的に入院させる法的措置をとることにしたリックだったが、その後、思いもよらない危険がリックの身に迫ることになる。

 ウーム、何だか全く盛り上がらない内容だった。ジョン・グリシャムが映画用に書き下ろしたという割には、映画として ‶魅せる” 場面が全然ないのが致命的。そもそも主人公のリックが軽率というか油断し過ぎというか……。これで敏腕弁護士? とあきれてしまう行動が多い。
 とりあえずは驚きの事実が後半に判明するのだが、それも邦題のせいで何となく初めから予測できてしまうので、衝撃度は低い。かといって原題の『ザ・ジンジャーブレッドマン』のままでは意味不明だけど。因みにジンジャーブレッドマンとは、劇中でとある人物が語るおとぎ話。ざっくり説明すると、人型のジンジャーブレッドがオーブンから逃げ出して、人間やら動物やらの追跡を振り切っていくものの、最終的には悪賢いきつねに食べられてしまうというお話。まあ、他人を簡単に信用してはいけないということを言いたいのかもしれません。この映画の主題もそこにあるといえます。
 ジンジャーブレッドという名前ですが、パンというよりはクッキーなどの焼き菓子系。アンパンマンの新しい仲間ではありません。

 ところで、本作にはちょっとつかみどころのない私立探偵役でロバート・ダウニー・jrが出ています。まさか、この数年後にシャーロック・ホームズを演じることになろうとは、この時の彼は思いもよらなかったでしょうねぇ。で、それに続いてケネス・ブラナーもポアロになっちゃうという。
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