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ローズマリーの赤ちゃんのkazu1961のレビュー・感想・評価

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)
4.0
▪️JPTitle :「ローズマリーの赤ちゃん」
ORTitle:「Rosemary's Baby」
▪️First Release Year : 1968
▪️JP Release Date : 1969/01/11
▪️Production Country : アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-059 再鑑賞
🕰Running Time : 136分
▪️Director : ロマン・ポランスキー
▪️Writer : ロマン・ポランスキー
▪️MusicD : クシシュトフ・コメダ
▪️Cast : ミア・ファロー、ジョン・カサベテス
▪️Review
ヒタヒタと押し寄せてくる闇の描写が秀逸!!言わずもがなのオカルト映画ブームのはしりとなったホラーの傑作です。当時、悪魔主義者の儀式によって知らないうちに悪魔の子を産ませられるというショッキングな内容が話題をさらいました。そして何よりもこの作品を有名にしたのは鬼才ロマン・ポランスキーの脚本と演出。アイラ・レビンの同名の大衆小説をオカルト映画の傑作にまで昇華しました。
その時代から、特撮も怪人もショッキングな演出も何も用いずに、細部の描写、リズム、ペース、俳優の動き、そして脚本の素晴らしさでポランスキーは観る人を闇の世界に引っ張り込むことに成功しています。ほんと今観ても、この作品の緊張感は色褪せていません。本当の恐怖とは日々の暮らしの中に潜むということがゾクゾク伝わってきます。
そしてラストの母性が。。。

映画が半分ほど進んだ場面、ローズマリーが赤ん坊がお腹を蹴るのを感じて“生きている”と安堵の声をあげると、夫のガイは恐怖に駆られたように手を引っ込める。そしてこの瞬間にローズマリーは自分で感じていたアパートでのなんらかの企みと恐怖の全てを押さえ込んでしまう。。。このシーンをきっかけに全てが恐怖に向かって動き出す。。。このワンシーンにポランスキーのメッセージ、“裏切り”“腐敗”“正気と狂気の境目”などが込められていると解釈されています。(参考:死ぬまでに観たい映画1001本)

そして悪魔の子供を妊娠させられたのではと、恐怖におののく主人公役のミア・ファローが鬼気迫る演技を見せてくれてます。

物語は。。。
マンハッタンの古いアパートに、若い夫婦者が越してきました。やがて妻のローズマリーは身篭もり、隣人の奇妙な心遣いに感謝しながらも、妊娠期特有の情緒不安定に陥っていきます。彼女は、アパートで何か不気味なことが進行している、という幻想にとり憑かれていましたが。。。

舞台となるアパートの外観は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫婦が住んでいたことで有名なダコタ・ハウスだそうです。

▪️Overview (映画. comより)
ポーランド出身の鬼才ロマン・ポランスキーがアイラ・レビンの同名小説を映画化したオカルトホラーの先駆的作品。売れない俳優ガイと妻ローズマリーは、マンハッタンの古いアパートに引っ越してくる。そのアパートは以前から不吉な噂がささやかれていたが、若い2人は気に留めることもない。ある日、隣人の老夫婦の養女が不可解な飛び降り自殺を遂げる。その後、隣人夫婦はローズマリーに、養女が生前に身に着けていたペンダントを贈る。やがて奇妙な悪夢とともに妊娠したローズマリーは、次第に情緒不安定に陥っていく。本作が映画初主演のミア・ファローが主人公ローズマリーを熱演し、一躍脚光を浴びた。夫役にジョン・カサベテス。
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