このレビューはネタバレを含みます
最後に溺れたのを助けられたの、育児放棄されてた子どもの兄ちゃんだよね。一度助けてくれた人が、自分をまた助けるために死ぬ。大きくなって、自分が川で遊ぼうとしたから恩人が死んだって聞いたら、まあキツいで。あんな後味悪い死を、無理に死体の笑顔でキレイにって、無理ありすぎるやろ!川の中洲に取り残されたい子犬や子猫を助けようとして溺れる子どもを助ける、みたいな展開のなら納得できんでもないが・・子どもと動物をダブルで助けるのは大変か・・
仁科さん、めっちゃ演技うまかったなー。ちゃんと女優としての姿を見たの初めてかも。死際で2人を引っ付けようと、痩せた体で奮闘する姿、素晴らしかったで。時間がない焦りで、なんでもっと早くって言うワガママも十分理解できる。
認知症老人の頭の中を、文字で表現するの、斬新で面白かったなー。あんたたちも長生きしたら人生面白いわよって言いながらむせび泣くオバはん、切ねー。
ダムのところで、
なんで私から距離を置いたの?
↓
お前、おれが転んだ時に笑ったんだ。
↓
は?覚えてねえわ!
っての、世の中の男女でアルアルだわな。
え?そんなことでムカつくのかよ・・
人生を変えてしまう哀しきすれ違いを、繰り返し続けるんだろうかー男と女は。なんて、いっちょ前に悟ってしまった。
映画史に残りそうなベッドシーンのあの辿々しさ。なんて言っていいかわからんが、良かったねーっと心から思った。
個人的に1番刺さったのは、育児放棄の母親に、魂から言葉を放つ岸部さんの姿。そのエピソードが強すぎて、なんかタイトルがしっくりこないんだよなー。