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都会の叫びのditaのレビュー・感想・評価

都会の叫び(1948年製作の映画)
4.0
@シネ・ヌーヴォ ~フィルム・ノワールの世界vol.5~   

さぁさぁ始まりましたよ大好きな特集が。前回ほどは観られないと思うけど今回もがんばって通う所存であります、宜しくお願いします!

悪そうな弁護士やなと思ったらちゃんと悪いし、悪そうな模範囚やと思ったらちゃんと悪いし、総じて見た目がわかりやすい。ギャングのあんちゃんの身勝手さと刑事の人情味の対比もわかりやすい。そしてノワールといえば美しいヒロイン!のはずなのにヒロインの出番が少なくて、身体のでっかいおばさん2人の幅の利かせ方が素晴らしく、ひっくり返ってもヒロインにはなれない身体のでっかいおばさんであるわたしは心の中で「身体のでっかいおばさんいいぞもっとやれー!」と息巻いておりました。うん、ダイエットしよう…。

真面目な話をすると「都会の叫び」という題名と話の展開が合わないなぁと思いながらずっと観ていたのに、ラストに近付くにつれてだんだん胸が掻きむしられるような気持ちになったのは、やっぱり都会で生き抜くために悪事に手を染めざるをえない市井の人の声にならない叫びが聞こえたから。みんな生きるために必死なんよなぁ、昔も今も。

にしても、終盤刑事がヒロインを説得するアレは、世界中の男運のない女性に聞かせたい。若かりし頃に男運がとことんなかったわたしには耳が痛かったぜ…。ヒロインよ、次の男はきっといいやつだからがんばれ。わたしも紆余曲折あったけどがんばってるから!←どうでもいい報告
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