「すべては一枚の写真から」
【はじめに】
4月からマスメディア業界で働く友達への餞別の品として本作をセレクト。これは面白いし、スキャンダルを題材に日本の法廷にメスを入れている話なので、喜…
いわゆる「熱愛記事」というものの馬鹿馬鹿しさ、マスコミへの痛烈な批判に満ちた佳作だが、物語の緩急が弱く黒澤らしいスペクタクルを感じない。テンポ良く展開するものの裁判モノとしては軽快過ぎるか。志村喬の…
>>続きを読むスキャンダルに巻き込まれた人、弁護する人とその家族のお話
「あの人は悪いのではなく、弱いのだ」
真理ですね、肝に銘じます。
それにしても自分の裁判で醜態を晒し続けた弁護士に対して「お星様が生まれ…
このレビューはネタバレを含みます
1950年。
黒澤明が初めて松竹に招かれメガホンを取った作品。
脚本は「野良犬(49)」と同じく菊島隆三との共著。
新進気鋭の画家・青江(三船敏郎)と美しい声楽家・西條(山口淑子)が偶然出遭ったとこ…
マスコミの醜悪さを描いた作品かと思いきや、人間の弱さ、醜さ、そして美しさを描いたヒューマンドラマ。これが後の名作「生きる」につながていく感じだろうか。どうしようもなく弱くて落ちぶれた親父がほんのちょ…
>>続きを読む松竹株式会社